妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語~ネタバレ。家族に障害をもつ人が抱える葛藤とは?

妹なんか生まれてこなければよかったのに きょうだい児が自分を取り戻す物語 妹なんて生まれてこなければよかったのに

【妹(弟)なんて生まれてこなければよかったのに。。】

もし、あなたがお兄ちゃん、お姉ちゃんであるならば、弟や妹が生まれたとき、一度はこんなことを思ったことがあるのではないでしょうか。

ごく一般的な家庭に生まれたとしても、なんだか赤ちゃん(下の子)が生まれると自分よりかわいがられているような、目を向けてもらって、怒られるのは自分ばかり、、そんな経験をしたことがある人も少なくないはずです。

もし、その妹や弟に障害があったなら。。

その【生まれてこなければよかったのに】という感情以上に、言葉では表現しきれないほどの重い葛藤が生じてしまうのかもしれません。

この記事では、話題の【妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語】について解説していきます。

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【妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語】あらすじ

主人公の松下透子(27)は、里中洸平という、同じ年で大学時代から付き合っている優しい婚約者がいました。

しかし、両家の顔合わせの日、洸平の母から結婚は反対されてしまいます。

その反対された理由というのが、彼女の妹、桃乃のことだったのです。

透子は2歳のときに、いもうとが生まれました。

初めて見る赤ちゃんに目を輝かせながら妹の誕生を喜んでいました。

しかし、透子が幼稚園に上がるころには、同じ年の周囲の子と、いもうとが、少し違うようだと気づき始めるのです。

言葉を発せず、すぐに手が出てしまうこと、違和感に気付いた透子は、純粋な気持ちで<妹がなぜ話さないのか>をお母さんに聞きます。

その時にの、お母さんの表情、沈黙の間、そこからまだ幼い透子は、【妹が普通じゃない】ことに気が付くのです。

その後も、透子は成長していきますが、何度も何度も【いもうとのせいで】自分の人生がうまくいかない、苦しい、そんな場面に出くわします。

それでも、我慢し、言いたいことを飲み込み、早すぎる大人になってしまうのです。

きょうだい児とは、障害のある兄弟姉妹がいる人を指す言葉です。同じきょうだいなのに、障害のある兄弟姉妹と暮らしていく中で、親との関係、社会での経験において、大きく影響を受けて、つらい経験をしてしまうことがあると言われています。

きょうだい児が経験する出来事と大きな葛藤

重度の知的障害のある妹、桃乃は、食事、排せつ、入浴、生活行動すべてにおいて、介助を必要とします。

そのお世話を懸命にこなす母と、どこか冷たく無関心のように見える父。

お世話全般をしている母は余裕がないように見えます。

そりゃそうですよね。

毎日生きるだけで必死。。。本当にそうなのです。

家族に大変な方がいる場合、その大変なほうへ、どうしても家族の目は向いてしまいがちです。

そして、大変な分、障害を持っていない子のほうへ、どうしても期待や負担を意識的に、そして無意識にもかけてしまうもの。

まだ幼い透子の存在が、母にとっては支えであり、同士であり、唯一の協力者、理解者であってほしいと、母は思ってしまったのでしょうね。

透子は、ただ普通の友達づきあいや、その年頃に合わせた遊びをしたいだけなのに、妹と一緒に行動しなければならず、それすらも思うようにいきません。

それでも、決して妹が悪い、妹なんか生まれてこなければよかった、そんな風に口にすることも、母に不満や泣き言をいうこともせず、言いたいこと、自分が感じている辛さを飲み込んで、一生懸命母を支えようとします。

(胸がくるしくなる。。。)

いつも妹のほうばかりを見ている大好きな母が、自分をほめてくれる、自分の存在を認めてくれるのは、よいお姉さんでいなければならないと感じてしまい、そのように振る舞うことが当たり前となってしまいました。

妹のこだわりなどの特性により、自分は悪くないのに怒られてしまう事もたくさんあって、それでも何度も泣きながら我慢をしている様子が描かれており、見ているこちら側も胸が苦しくなります。

子供は、母が大好きです。母が大変な思いをしていると助けたいって思っています。

そんな純粋な想いに、甘えてしまう親の気持ちもわからなくもないですが、どうしても読んでいて切ない気持ちになってしまうのは、私だけではないはずです。

障害をもつ者の家族が自分らしく生きるためには

きょうだい児は、自分らしく生きることをどこか押し殺してしまう部分が少なからずあるのではないでしょうか。

子供は幼くても、親が大変だったりつらい様子をみてしまうと、どこか助けなければと思ってしまう、本当に天使のような存在です。優しい心を持ち、愛情深い性格の持ち主が多いのかもしれません。もしくは、生きていくなかで、そのようにせざるを得ない、のかもしれません。

本当はもっと、こうしたい。

もっと自由に生きたい。

きょうだいの存在に振り回されず自分の好きなことをしたい。

大好きなお母さん、お父さんに、思いっきり甘えたい。

そんな願いを自分の中に閉じ込めてしまう事も、また運命なのだとしたら。。。

その運命、自分の人生の道を、どう受け入れていくのか?本当に、壮絶な人生のドラマです。

親も年を取り、自分も成長していきます。どこまできょうだい、家族と一緒に過ごすのか、これからの未来はどうしていくのか、はその過程、その人によって違いますし、何がよいとか悪いとか、そんなことは決してなく、様々な家族、きょうだいの形があるのだと思います。

その中で、お互いが苦しくなく、大切なきょうだい、家族を想いながらも、同じように自分の気持ち、自分自身のことも大切にできる。そのような選択ができるようになれるといいな、と感じました。

そして、渦中にいる親や家族はなかなか、きょうだい児のことまで考える余裕がないのが正直なところも多いかもしれません。そんな時こそ、学校の先生や、社会福祉、周囲の環境でその子のことを考えてあげられるような社会づくりが必要なのではないでしょうか。

親が息抜きが必要なのと同じ、きょうだい児にも息抜きが必要なのです。

そんな息抜きの場所がたくさんあったらいいのにな、なんて願ってしまいます。

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【妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語】結末

【妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語】はいまだ結末には至っておりません。

ただ、自分を取り戻す物語という題名からも、様々な葛藤や辛い経験があっても、桃乃というきょうだいの存在を上手に受け入れながら、最後には自分らしく生きていく結末が待っているのではないでしょうか。

そう期待したいです。

妹なんか生まれてこなければよかったのに。。。ではなく、妹が妹でよかった、なんて思えるように透子は変わっていくのかな。。。

【妹なんか生まれてこなければよかったのに~きょうだい児が自分を取り戻す物語】まとめ

この記事を書いている私は、長く障害分野で働いており、現在は重度の知的障害を持つ方々が暮らす施設で働いております。

この世界で長く働いていると、様々な親御さんやご家庭との出会いがありますが、本当に子ども、家族想いな、愛溢れる方々が多いと日々感じています。

外からはそのように見えていても、そこへ至るまでは本当にたくさんの葛藤や出来事があってのこと。

漫画に描かれているのは、本当にごく一部です。

この漫画では、障害を持つ家族が抱える葛藤、日々のたくさんの大変な出来事や、登場人物が抱える心情がダイレクトに描かれています。

正直、この漫画に出てくる登場人物たちは序盤ではつらい、悲しい、そんなネガティブな毎日を送っており、見ている側まで、つらくなってしまう事もあるかもしれません。

障害があるから苦労する、不幸だ、当事者の方々はそんな風に思ってしまう事も少なくないですが、長い時間のなかで、本人も家族も、いろんな事がありながらも笑って生きていけるような毎日に変化していくこともたくさん見てきました。

当たり前なことが、当たり前にできる。

そんな暮らし、そんな毎日がどれほど幸せで豊かであるのか、

つい、私たちは忘れがちになってしまいます。

でも、この漫画を読むことで、当たり前の幸せ、当たり前は当たり前では決してないのだということを、いつも感じさせてくれるのです。

そしたらまた、明日もがんばろうかな、なんて思いませんか?

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